PLA-CF:密度・印刷温度・選び方
密度: 1.15 g/cm³ノズル温度: 210–230°Cベッド温度: 50–60°C
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PLA-CFは、短い刻み炭素繊維(通常は重量比10〜20%)を充填したPLA。繊維は日常的な意味での引張強度を大きく高めるわけではないが、剛性(弾性率)を大幅に向上させ、PLA特有の光沢を消して後加工なしでも均一なマット表面を与える。
主な特性
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 密度 | ≈1.15 g/cm³(純粋なPLAより低い — 繊維が構造内に微小な空隙を作る) |
| ノズル温度 | 210–230°C |
| ベッド温度 | 50–60°C |
| パーツ冷却 | 80–100% |
| 収縮 | 最小限、通常のPLAよりさらに低いこともある — 繊維が形状を安定させる |
| エンクロージャーの要否 | 不要 |
こんな用途に向いている
- 荷重下でのたわみを最小限にしたい剛性の高い機能部品(ブラケット、フレーム、ホルダー)。
- ドローン、機器筐体、工具のグリップ — 耐衝撃性より重量と剛性が重視される用途。
- PLA-CFのマット質感が通常のPLAの光沢より見栄えする、平らで大きな面を持つ部品。
- 実際のカーボン複合材の強度は伴わないが、剛性感を再現したいプロトタイプ。
他の材料を検討すべき場合
- 剛性ではなく耐衝撃性が必要な場合 — 刻み繊維は脆性を高めるため、PLA+やPLA Toughの方が良い。
- 高温下で曲げ荷重がかかる部品の場合 — PA6-GFやPETG-CFを検討する。
- 焼き入れ(hardened)ノズルがない場合 — 真鍮ノズルでの印刷はすぐに内径を摩耗させるため、その場合は通常のPLAにとどめた方が簡単。
メリットとデメリット
メリット: 高い剛性と安定した形状、後加工不要の心地よいマット表面、低収縮で印刷挙動が予測しやすい。
デメリット: 繊維の研磨性により真鍮ノズルは数スプールで摩耗する。通常のPLAより破断しやすく脆い。ベースPLAよりかなり高価。
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原価への影響
原価における最大の隠れた要因は、フィラメント自体(通常のPLAより30〜60%高いとはいえ)ではなく、設備の摩耗にある — 焼き入れ鋼またはルビー先端のノズルを使わずに真鍮ノズルで印刷すると穴径がすぐに広がり、部品精度が損なわれ消耗品の交換が必要になる。PLA-CFを日常的に印刷するなら、焼き入れノズルの減価償却を別項目として計算に織り込むこと。