TPC:密度・印刷温度・選定基準
密度: 1.22 g/cm³ノズル温度: 220–245°Cベッド温度: 40–60°C
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TPC(熱可塑性コポリエステルエラストマー)は、一般に流通する柔軟素材の中で最も硬い部類に入る。TPUやTPEよりはっきりと伸縮性が低いが、その分荷重下で設計した形状を保ちやすく、変形せずに耐えられる使用温度も高い。ゴムのような柔らかさではなく、曲げに対して予測可能な反応を示す「半柔軟」な部品が必要な場面で選ばれる。
主な特性
| パラメータ | 値 |
|---|---|
| 密度 | ≈1.22 g/cm³ |
| ノズル温度 | 220–245°C |
| ベッド温度 | 40–60°C |
| パーツ冷却ファン | 中程度 |
| 収縮 | 中程度 |
| 密閉チャンバー | 不要 |
TPCは硬い樹脂よりは印刷速度が遅いが、TPEよりはっきりと安定して印刷できる — フィラメント自体の剛性が高いため送り機構での巻き付きが少ない。とはいえ、きれいな結果を得るには30〜45mm/sの速度と安定した押し出しが依然として重要である。
使うべき場面
- たわまず弾性を持って元の形に戻るべき半柔軟な機能部品:ヒンジ、スナップフィット、緩衝インサート。
- TPUやTPEでは形状が崩れてしまう高温環境で使う部品。
- 硬い樹脂と柔らかいゴムの「中間」にある、予測可能な剛性が必要な産業用プロトタイプ。
別の素材を検討すべき場面
- 最大限の柔らかさと伸縮性が必要な場合 — TPCはそのためには硬すぎるため、TPUやより柔らかいTPEを使う。
- 部品が油や燃料に恒常的に触れる場合 — 耐薬品性の面ではTPAの方が適する。
- 予算が限られ、形状保持や耐熱性の要求が高くない場合 — 同じ柔軟素材のニッチにおいてTPEの方が安価に収まる。
メリットとデメリット
メリット: TPUやTPEより荷重下での形状保持性に優れる、耐熱性が高い、フィラメント自体の剛性が高いため押し出しがより安定する。
デメリット: 伸縮性が低く、はっきりとした柔らかさや伸びが必要な用途には向かない、TPEより高価、TPUと比較して市場でのカラーバリエーションやブランド数が少ない。
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原価への影響
TPCは他のエラストマーより速く安定して印刷できるため、同程度の部品体積であればTPEやTPAと比べ原価への寄与はやや低くなる。価格の主な要因は材料そのものだ — 基本樹脂より高価で、生産するメーカーの数も少ないため、仕入れの際はキログラム単価が高めであることと、特定カラーのロット在庫状況を確認しておくべきである。